ここ数年で耳にするようになった「静かな退職」。
賛否両論あるが、筆者猫屋敷は賛成派です。
というのも半年程前から静かな退職を実行している張本人だからです。
この記事は静かな退職という働き方をこれから選択される方へ向けて、実体験を交えて静かな退職の取り組み方や気を付ける点などをご紹介します。
「本当に一緒に仕事がしやすい、あなたがいると助かる。ずっと一緒に仕事をしたい。」
絶賛静かな退職を実行中ですが、周囲からはこのような有難い言葉をいただいています。
このように周囲から受け入れられる、ちょうどいい静かな退職方法をお伝えします。
静かな退職とは?
実際に退職する、という意味ではありません。
退職はしないが、最低限の業務を淡々とこなし、積極的には取り組まない。
必要以上に働くことをやめ、仕事に意義を見出さないという状態を指します。
欧米のSNSで話題となった言葉です。
具体的な特徴は下記です。
- 最低限の業務のみをこなす
- 出世欲がない
- 残業は最小限に
- 仕事とプライベートをきっぱりわける
- 有給休暇をしっかり取る
- 面倒な会社の付き合いは避ける

ほぼ当たり前のことを言っているとしか思えない笑
Z世代を中心に広がると言われているけど、猫屋敷の世代(ゆとり)でも結構いますよ!
世間の意見は?
◎肯定派
×否定派
色々な意見がありますが、この手の話って本当に程度問題だとは思います。
例えば、当日中に終わらせなければならない仕事が終わっていないのであれば残業は仕方ないです。
ただ、そうではない場合の残業も良しとみなし、むしろ残業をしている人間程頑張っていると認識する価値観は本当に理解に苦しみます。
効率が悪かったりダラダラ雑談ばかりした挙句、連日残業している人間もいます。
てきぱき仕事をこなして定時ダッシュをきめてる人間とそれらだと、果たしてどちらが有能なのでしょうか。

あと飲み会とか強制する会社がまだ存在するらしいけど何でなの?
飲み会が無いと他人と真っ当にコミュニケーションが取れないコミュ障なの?
行きたい人は良く、行きたくない人は行かないで良いじゃん!
静かな退職を選択したきっかけとその取り組み方
きっかけ
- 有給休暇がすこぶる取りづらい(コロナやインフルでも突発的に終日休むのが難しい)
- 実質無いに等しい評価制度(昇給額雀の涙、皆ほぼ一律)
- マックスで昇進した先に全く夢がない(平社員と大差ない年収での超加重労働など)
色々ありますが、大きく分けてこの3つです。
日々蓄積するストレスにこの3大要因が複雑に重なり、ある時パツッと心の糸が切れました。
「ここで頑張るのはやめよう!」
そう思うことで何かが自分の中でストンと落ちました。
努力が足りないとかなんとか言う人もいるけど、正直会社の体制や価値観を変えるのなんて個人には限界があります。
だったら自分の価値観や方向性を変えるまでです。
猫屋敷には理想の生き方や優先したいことがありこのままではそれが叶わないので、向こう5年以内には今の会社を去るという目標を立てました。
(終身で静かな退職ではなく、次を見据えた静かな転職ですね)
だからこうして自分で生きる力を身につけるために発信活動を始めたり、最悪転職も視野に入れています。
取り組み方
静かな退職の取り組み方については、とにかく線引きが重要と捉えています。
頑張りすぎると業務過多になるし、頑張らなすぎると周囲に迷惑をかけるし・・・
難しいところですが、猫屋敷は下記を意識して行動しています。
この線引きで現状うまくいっているので参考になるところがあれば幸いです。
(ちなみに美容関連の会社の事務、正社員です)
【残業について】
各業務の締め切りを意識し、その締め切りを守れるスケジュールであれば即帰ります。
必須業務を抱え込んだまま残業を回避し続けると、最終的には周囲に迷惑をかけることになりますので是が非でも定時退社を決め込むのはやめましょう。
当然ですが自分が対応した後に続く業務(Wチェックに回す必要があるのか、不随して他部署が動く必要があるものなのか)まで考慮してスケジュール組みをしてください。
そういった総合的なスケジュール管理をきちんとして、今日は大丈夫!と判断した日は即帰宅。
繁忙期か否かにもよりますが、基本残業はしていないです!
【決められた業務以外の対応について】
これは特に線引きが難しいです・・
その時々で臨機応変に対応しているのですが、基本方針としては下記です。
- 自分が応募した際の求人に記載されていたことは必ずやる
- 給与査定に関わってくる業務はやる
- ヘルプを求められたら可能な限り対応する
- 直接的に関わらない業務にはなるべく関与しない、視野を広くもたいない
基本的な役割はしっかりこなし、給与査定に関わるところも一応やります。
(給与査定に向けて遂行業務の目標が設定されている場合はそれをやるということ)
どうせ何をやっても雀の涙ほども上がりませんが、さすがに在籍中昇給ずっと0円もきついので。
上を目指す人ならば自分の担当外の業務の進行やトラブルにもアンテナを張り、適宜関与していく姿勢も必要だとは思いますが、そこはなるべく関与しないようにしています。
特に上を目指しているわけではないので。
ただ、担当外でもヘルプを求められたら携わります。
手が空いているのに断ると感じが悪いですし、不義理は自分に跳ね返ってきますからね。
【周囲との接し方ついて】
なんだかんだこれが一番大切です。
『感じよく接する』
社会人として基本じゃん!と思われますが、モチベーションが底をついた人間というのはそうもいかず笑
メンタルの浮き沈みによって態度や言葉に出てしまう時もあると思います。
しかし、それもまた自分に不利益にしかなりません。
正直、感じよく振舞って周りから好感を得ていれば許さることって多いと思いませんか?
人間ってそんなもの。
感じよくするだけタダなので愛嬌は出せるだけ出しましょう!
気を付けるべきこと
給料の大幅な増加は期待しない
淡々と決められた業務のみを遂行するということは、新たな業務を覚える機会もマネジメント側に回る機会も得づらくなります。
静かな退職をしている人間の傍ら、ガツガツ必死に仕事を取りにいく同僚がどんどん昇進(昇給も)する可能性が高いでしょう。
現状の日本では、ガツガツ必死な姿(無駄な残業や付き合い接待も含め)が好きな経営層が多いことは否定できないので、ここは諦めどころです。
将来的にも現状の年収からほぼ横ばいで推移するであろうことを覚悟しておくと良いでしょう。
生きる上で役立つスキルを磨いておく
人生何があるかわかりません。
会社の業績が悪化し、リストラ祭りが開催されたらあなたが対象になるかもしれません。
また、現状の給料で今は納得していても、何かのタイミングで急激にお金が必要になる可能性もあります。
せっかく静かな退職でプライベート重視の生活をしているのであれば、その自由時間で何か仕事に役立つスキルを身につけておくほうが良いでしょう。
リスクヘッジ大事です!
メンタルを健康に保つよう心がける
静かな退職を実行するということは、職場で何かしらマイナスな出来事があって辿り着いた選択肢がそこだったのですよね。
パワハラ上司、劣悪な過重労働、永遠に上がらない給与、くだらないご機嫌取りの接待・・・
色々あって神経をすり減らし続けた末、静かな退職を選択する方が多いかと思います。
そういった方はメンタルを保つのが難しいですよね。
共感で頷きすぎて首がもげそうです。
静かな退職をしたきっかけの項でも少し触れましたが、自分の価値観や方向性を変えてしまうのが手っ取り早いです。
『思考を切り替えてその切り替えた思考を確固たる価値観として自分の中に定着させること』
これがメンタルを保つ上で最も役立つと常々感じています。
生きる上で基本かと思いますが、他人を変えようなんて無理です。
ましてや会社単位の話になると、尚更無理です。

もしかしたら物価高の現状を鑑みて給与査定の方法や回数を見直してくれるかも♪
などどいった淡い期待は捨てましょう。
問題点にスピード感を持って対応する企業ももちろんあるとは思います。
ただ、あなたの会社は本当にそんなに柔軟性のある組織であり、且つそれに耐えうる資金があるのですか?
資金があっても身にならないことにばかり無駄金を使い、従業員に還元しようとする心意気のある会社ですか?
残念ながら答えはNOの方が多いですよね涙
(あ、猫屋敷の答えはNOです笑)
『期待するだけ時間の無駄。だから自分の働き方を見直し、プライベートに重きを置き笑顔溢れる人生にしよう』
『今の会社に依存していたら先が暗い。自分の明るい未来を切り開くために今の仕事はほどほどに頑張り、スキルアップのために時間を使おう』
この切り替えの思考を継続して持ち続けて価値観にすることができたなら、きっと今より強いあなたになっているはずです!
まとめ
仕事第一で会社に忠誠を尽くして生きる人も、それを本人が望むのであれば全然否定はしないです。
ただ、プライベート第一に生きる人生観が否定される風潮はもう時代にそぐわないですよね。
多様性の昨今、モーレツに働くのが必ずしも正義・美徳ではないと気付く日本人が多くなってきたということ。
とても良いことじゃないですか。
何を正義とし、何を美徳と捉えるかは本当に人それぞれ。
これからは様々な生き方・働き方が許容される世の中になっていきますように!
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